ヒーリング心と耳がやすらぐ音楽 癒しのチェロ~歌の翼に
心と耳がやすらぐ音楽 癒しのチェロ~歌の翼に
商品名 心と耳がやすらぐ音楽 癒しのチェロ~歌の翼に
発売日 2023年09月20日
商品コード MICO-4296
JANコード 4571117356473
定価(税込) 1,980円
収録時間 58分20秒

秋に吹く風のように心をやさしく解きほぐす癒しのチェロ


楽曲解説付


※一部、マスターに起因する微細なノイズがありますことをご了承下さい。

収録内容


  1. 歌の翼に(メンデルスゾーン)

     《歌の翼に》は、ハイネの同名の詩をもとに、ドイツの作曲家メンデルスゾーン(1809-1847)が作曲した歌曲です。「歌の翼に君を乗せ 愛しい人よ、はるか遠くに連れて行くガンジス川の岸辺まで そこに一番素敵な場所がある……」と続く冒頭の歌詞。「歌の」(Gesanges)と「ガンジス川」(Ganges)がドイツ語で韻を踏んでいるという理由はあるにせよ、ハイネにとっての理想郷がアジアにあったというのは興味深いですね。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
    http://reine-h.com(平野玲音ファンクラブ公式サイト)

    徳永兼一郎(チェロ)、神谷郁代(ピアノ) • 編曲:A.ヘグナー

  2. 白鳥 ~「動物の謝肉祭」より(サン=サーンス)

     《動物の謝肉祭》は、フランスの作曲家サン=サーンス(1835-1921)の14曲からなる組曲。亀、象、カンガルー、カッコウなどが登場した後、13番目に奏されるのが〈白鳥〉です。当時オーストリア領だったクルディムという村で書かれたこの曲は、湖水に浮かぶ白鳥の、気品あふれるポートレート。本来はチェロとピアノ2台の編成でしたが、単独出版では第2ピアノが省かれており、この形でもしばしば演奏されます。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
    http://reine-h.com(平野玲音ファンクラブ公式サイト)

    ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)、岩崎 淑(ピアノ)

  3. シシリエンヌ(フォーレ)

    フランスの作曲家フォーレ(1845-1924)が書いた《シシリエンヌ》も、チェリストたちの代表的なレパートリー。メーテルリンク『ペレアスとメリザンド』の劇付随音楽と、それに基づく管弦楽組曲中の1曲で、フォーレ自身がチェロとピアノ用に編曲しています。シシリエンヌ(「シチリア風」を意味する舞曲)のリズムに乗った物悲し気な旋律や、中間部の束の間の幸福感は、ペレアスとメリザンドの恋物語にぴったりです。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
    http://reine-h.com(平野玲音ファンクラブ公式サイト)

    藤原真理(チェロ)、岡本美智子(ピアノ)

  4. 無伴奏チェロ組曲 第1番 プレリュード(J.S.バッハ)

    ドイツの大作曲家J.S.バッハ(1685-1750)の《無伴奏チェロ組曲》は、タイトル通りチェロ1台で弾く作品。ピアノなどの助けを借りずにハーモニーやドラマを作り、これほどまでに完成された音楽は、決して多くありません。全6曲の組曲のうち、第1番の構成は「プレリュード/アルマンド/クーラント/サラバンド/メヌエット/ジーグ」。〈プレリュード〉はアルマンド以降の5つの舞曲へ聴き手をいざなう前奏曲です。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
    http://reine-h.com(平野玲音ファンクラブ公式サイト)

    藤原真理(チェロ)

  5. アヴェ・マリア(J.S.バッハ〜グノー)

    フランスの作曲家グノー(1818-1893)の手になる《アヴェ・マリア》は、J. S. バッハの《平均律クラヴィーア曲集 第1巻》の〈前奏曲 第1番〉にメロディを付けてしまったユニークな曲。非の打ちどころのないバッハですが、グノーのメロディもオリジナルにぴたりと寄り添い、新たな優しい魅力を付与していますね。「アヴェ・マリア」を歌詞に用いた歌曲としても、チェロとピアノなどの器楽版でも、広く知られる人気作です。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
    http://reine-h.com(平野玲音ファンクラブ公式サイト)

    徳永兼一郎(チェロ)、神谷郁代(ピアノ)

  6. ヴォカリーズ(ラフマニノフ)

    ロシア出身の作曲家・ピアニストであるラフマニノフ(1873-1943)の、《13の歌曲》の後続作品(《14の歌曲》の最終曲と数えることも)。「ヴォカリーズ」とは、歌詞なしで、母音のみによって歌う歌唱法のこと。声楽の練習用から19世紀に発展を遂げ、芸術的な一つのジャンルになりました。ラフマニノフの〈ヴォカリーズ〉はその代表作、編曲版は星の数ほどあるものの、「歌う楽器」チェロで弾くと魅力が一層引き立ちます。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
    http://reine-h.com(平野玲音ファンクラブ公式サイト)

    古川展生(チェロ)、安宅 薫(ピアノ)

  7. わが母の教え給いし歌(ドヴォルジャーク)

    チェコの作曲家ドヴォルジャーク(1841-1904)の7曲からなる歌曲集《ジプシーの歌》。〈ああ、わたしのトライアングルはなんと素晴らしく響くことか〉〈森はひそやかに静まりかえる〉などエキゾチックな曲が並ぶ中、タイトル通りの慈愛に満ちた第4曲〈わが母の教え給いし歌〉は群を抜いて有名です。クライスラーがヴァイオリンとピアノ用に編曲したのを始め、器楽奏者たちのお気に入りのアンコール曲ともなっています。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
    http://reine-h.com(平野玲音ファンクラブ公式サイト)

    ヴァーツラフ・アダミーラ(チェロ)、井上久美子(ハープ)

  8. アリオーソ(J.S.バッハ)

    レチタティーヴォとアリアの中間的な性格の曲を意味する「アリオーソ」。J. S. バッハはこの旋律を、カンタータ《わが片足すでに墓穴に入りぬ》の〈シンフォニア〉や《チェンバロ協奏曲第5番》の第2楽章に用いています。カンタータのタイトルは陰鬱なイメージですが、「私の魂が世を去るべき時に私の魂を受けてください 主よ、あなたのみ手の中に」と続く〈アリア〉の歌詞を読んでみると、作品の本質がよくわかります。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
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    徳永兼一郎(チェロ)、神谷郁代(ピアノ) • 編曲:M.J.アイザック

  9. カッチーニのアヴェ・マリア(ヴァヴィロフ)

    ヴァヴィロフ(1925-1973)は、ロシアのギタリスト・リュート奏者・作曲家です。クライスラーがそうしたように、自作を昔の作曲家のものとして発表したヴァヴィロフ。歌曲《アヴェ・マリア》は作者不詳としていたものの、いつしかイタリアのルネサンス~バロック時代の作曲家カッチーニの作品として有名に。「アヴェ・マリア」と繰り返すだけの簡潔な内容なので、ポップス調にアレンジするなど多様な形で弾かれています。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
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    古川展生(チェロ) • 編曲:塩入俊哉

  10. アルペジオーネ・ソナタ 第2楽章(シューベルト)

    1820年代にウィーンで発明されたアルペジオーネは、1824年作曲の《アルペジオーネ・ソナタ》が出版された1871年には廃れていたという「幻の楽器」。ウィーンですら見る機会は稀なのですが、6本の弦とフレットがあり、膝の間に構えて弓で弾く、ギターとチェロの合いの子のような弦楽器です。オーストリアの作曲家シューベルト(1797-1828)のこの名曲は、楽器を超えて受け継がれ、チェロやヴィオラで演奏されます。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
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    藤原真理(チェロ)、清水和音(ピアノ)

  11. 4つのロマンティックな小品より 第1曲(ドヴォルジャーク)

    ヴィオラ奏者でもあったドヴォルジャークは、ヴァイオリニストのヤン・ペリカンおよびその弟子だったヨゼフ・クルイスと共演しようと《三重奏曲(テルツェット)》を作曲しますが、クルイスには難しすぎたため、より簡単な三重奏曲《ミニアチュール》を書きあげます。これをヴァイオリンとピアノ用に編曲したのが《4つのロマンティックな小品》。4曲どれも、「シンプル・イズ・ザ・ベスト!」と思える魅力的な作品です。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
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    古川展生(チェロ)、安宅 薫(ピアノ)

  12. 風のとおり道(久石 譲)....

    久石譲(1950-)は日本の作曲家・編曲家・指揮者・ピアニスト。『風の谷のナウシカ』などの映画音楽は、多くの方がご存じなのでは? 映画『となりのトトロ』で使用された《風のとおり道》は、コンサートでも演奏される機会が多い曲。「ごく日常的な出来事の積み重ねと、その底辺に流れるヒューマンな優しさから、『となりのトトロ』の世界は生まれてくるのだ」という久石の言葉通り、日本の原風景が聴こえてくるようです。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
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    藤原真理(チェロ)、羽田健太郎(ピアノ) • 編曲:久石 譲

  13. トロイメライ(シューマン)

    ドイツの作曲家シューマン(1810-1856)が書いた、13曲からなるピアノ曲《子供の情景》。子供好きで、クララとの間に8人もの子女をもうけたシューマンですが、この作品は結婚以前に完成しています。〈鬼ごっこ〉や〈おねだり〉以上に印象的なのは、第7曲〈トロイメライ〉(夢)。音楽を「言葉では表現できない詩的な内容を伝えることを可能にする一種の高等言語」とみなしたシューマンらしい、優しい詩情が広がります。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
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    ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)、岩崎 淑(ピアノ)

  14. オンブラ・マイ・フ~ラルゴ(ヘンデル)

    〈オンブラ・マイ・フ〉は、ドイツ出身の作曲家ヘンデルによるオペラ《セルセ》の、第1幕冒頭のアリア。「セルセ」はクセルクセスのイタリア語形で、ペルシアの王クセルクセスがプラタナスの木陰への愛を歌います。オペラ自体が忘れ去られてしまう中、19世紀に〈オンブラ・マイ・フ〉のみが――原作の速度標語はラルゲット(ラルゴよりやや速く)なのですが――「ヘンデルのラルゴ」として大流行したのでした。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
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    徳永兼一郎(チェロ)、神谷郁代(ピアノ) • 編曲:M.トバーニ

  15. 夢のあとに(フォーレ)

    〈夢のあとに〉は、フォーレが書いた歌曲集《3つの歌 Op.7》の1曲目。歌詞は作者不明のイタリア語の詩を、フォーレの友人だった詩人ロマン・ビュシーヌがフランス語に翻案したものです。愛しい人と幻想的な時間を過ごす夢が覚め、法悦的な虚構の世界に戻りたいと願う「私」――。器楽版で聴く時も、最高潮に「ああ、ああ、夢からの悲しい目覚めよ」という歌詞を重ねてみると、感情がストレートに伝わってきます。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
    http://reine-h.com(平野玲音ファンクラブ公式サイト)

    藤原真理(チェロ)、岡本美智子(ピアノ) • 編曲:P.カザルス

  16. 夕べの歌(シューマン)

    〈夕べの歌〉は、シューマン作曲《小さな子供と大きな子供のための12の連弾曲》の第12曲。トラック13《子供の情景》から約10年、すでに良き父となっていたシューマンは、長女マーリエと連弾を楽しむためにこの曲集を構想しました(第1曲〈誕生日の行進曲〉は妻クララの誕生日にサプライズで弾いたそうです)。第1ピアノが右手だけでたっぷり歌う〈夕べの歌〉は、(大きな子供?)チェリストたちも愛奏しています。

    【解説】2023年7月ウィーンにて 平野玲音 (チェリスト)
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    ヤーノシュ・シュタルケル(チェロ)、岩崎 淑(ピアノ) • 編曲:D.ポッパー

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