ジャズCAFE TIME MUSIC ジャズ・バラードに時を忘れて~スターダスト
CAFE TIME MUSIC ジャズ・バラードに時を忘れて~スターダスト
商品名 CAFE TIME MUSIC ジャズ・バラードに時を忘れて~スターダスト
発売日 2017年10月04日
商品コード MIVE-4217
JANコード 4571117354806
定価(税込) 1,980円
収録時間 74分36秒

ジャズ・バラードの名曲を、渡辺貞夫をはじめ、小池修、nanan、吉川忠英など日本の一流ミュージシャン達が演奏。

珠玉のスタンダードを超一級のサウンドクオリティでお届けします。まさに至福のひとときを味わえるそんな作品集です。


解説付


収録内容


  1. モーニング・アイランド/渡辺貞夫 [sax]

    1979年に発表されたアルバムの冒頭曲であり、そのアルバムのタイトル曲でもあります。作曲はもちろんナベサダ (渡辺貞夫の愛称。以下本アルバムの解説文では、一部でこの愛称を使用します) 自身で、爽やかなニューヨークの朝が描写されています。この約1年前に大ベスト・セラーになったアルバム「カリフォルニア・シャワー」の余韻が随所にうかがえるアルバムであ り、収録曲で、アメリカの西と東の雰囲気の違いも盛り込まれている感じがします。

    【解説】宮本 啓

  2. マイ・ファニー・バレンタイン/小池 修 [sax]

    日本では2月14日のヴァレンタインデー前後によく聴かれる曲ですが、アメリカではいつでも流れているスタンダード曲です。1937年のミュージカル「ベイブズ・イン・アームズ」のナンバーとしてロレンツ・ハート(詞)とリチャード・ロジャース(曲)が作りました。ヴァレンタインという恋人を歌っている内容ですが、“ファニー" (おかしな、愉快な) という形容がちょっと変わっていますね。

    【解説】宮本 啓

  3. モナ・リサ/nanan [Vo,A.Gtr,Perc,Bass,Key]

    1950年の映画「別働隊」の主題歌で、同年のアカデミー主題歌賞を受賞した名曲です。ただ、映画完成時には曲だけができていて、詞は後から付けられたといいます。そういえば映画の中ではメロディだけ流れていた記憶があります。映画公開後レコーディングしたナット・キン グ・コールの歌がミリオンヒットになりました。ジェイ・リヴィングストンの曲に、レイ・エヴァンスが詞を付けました。

    【解説】宮本 啓

  4. サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー/佐野 聡[Trombone]

    アイラ (作詞=兄)とジョージ (作曲=弟)のガーシュウィン兄弟は、アメリカのポピュラー音楽史上、最重要な兄弟として歴史に残っています。この二人が1926年初演のミュージカル「おお、ケイ!」のナンバーとして書いたのがこの曲で、主演のガートルード・ローレンスが歌ってヒット、その後スタンダード曲になりました。「やさしい伴侶を」という邦題もあって、いまや歌手も演奏家も競って取り上げる人気バラードになっています。

    【解説】宮本 啓

  5. フォー・センチメンタル・リーズンズ~テンダリー/小池 修 [sax]

    曲のメドレー・・・ というより、2つの名曲を巧みにひとまとめにした曲と言えるでしょう。「フォー・センチメンタル・リーズンズ」は、1936年にジャック・レナードとトミー・ドーシー楽団のエドワード・ヘイマン(詞)とアブナー・シルバー、アル・シャーマン(曲)が作ったバラードの名作。「テンダリー」は、46年にジャック・ローレンス(詞)とウォルター・グロス(曲)が作ったワルツ調の人気曲です。

    【解説】宮本 啓

  6. エンブレイサブル・ユー/渡辺貞夫 [sax]

    前出の「サムワン・トゥ・ウォッチ・オーヴァー・ミー」同様、ガーシュウィン兄弟が作りました。1930年のミュージカル「ガール・クレイジー」のナンバーとされていますが、正式にはその2年前の28年に別のミュージカルのために書かれた曲。そのミュージカルが上演されなかったため、こちらに回されました。後にこんなにもてはやされ、大スタンダード曲になるとは、作者自身も思ってもいなかったのではないでしょうか。

    【解説】宮本 啓

  7. スターダスト/吉川忠英[A. Gtr]

    1927年にホーギー・カーマイケルが作曲し、2年後にミッシェル・パリッシュの歌詞が付けられて失恋の歌の定番曲になりました。アメリカ人が最も好きなポピュラー・ソングだともいわれますが、決してオーバーな表現ではないでしょう。日本人には半世紀以上前ですが、人気TV番組「シャボン玉ホリデー」のエンディング・テーマとして毎週ブラウン管から流れたので、アメリカと同じ位知名度のある曲といえます。

    【解説】宮本 啓

  8. パリの四月/小池 修 [sax]

    1931年のミュージカル「ウォーク・ア・リトル・ファスター」のナンバーで、エドガー・イップ・ハーバーグ (詞)とヴァーノン・デューク(曲)が作りました。恋して高揚した気分がパリの春・四月によく似合うのでしょう、聴くだけでウキウキしてくる曲です。最初にこの曲を使ったミュージカルそのものは忘れられても、この曲はいつまでも愛され続けてゆくことでしょう。

    【解説】宮本 啓

  9. セレナーデ/渡辺貞夫 [sax]

    冒頭の「モーニング・アイランド」と同じアルバムに入っていたナベサダの自作自演曲です。「セレナーデ」はもう日本語化していますから訳す必要はないでしょうが、あえて訳せば“小夜曲”で、恋人の窓辺に歌う夕べの歌のこと。ギター、マンドリンなどの楽器がつきものですが、サックス中心の“セレナーデ”もいい雰囲気です。もちろんナベサダがこの曲名の本質をよく理解しているからでしょうが。

    【解説】宮本 啓

  10. ホワッツ・ニュー/小池 修 [sax]

    1938年にボブ・ハガードが、トランペッターのビリー・バターフィールドのために作曲しました。作者は当時人気のボブ・クロスビー楽団のベーシストで、発表時は「アイム・フリー」という曲名でした。翌年ジョニー・バークが歌詞を付け、曲名も今知られている「ホワッツ・ニュー」(“お変わりないですか? ”的な意味の日常会話語だとか・・・) に改められ、スタンダード曲、人気曲への道を歩み始めるのでした。

    【解説】宮本 啓

  11. ムーンライト・セレナーデ/吉川忠英[A. Gtr]

    ジャズ、ポップスというジャンルに関係なく、洋楽好きなら誰もが知っている名曲、ポピュラー曲といえるでしょう。1933年頃、あのトロンボーン奏者でバンド・リーダーのグレン・ミラーが作曲したもの、その頃ミラーはまだ作、編曲などの勉強中で、この曲もそんな一環として試作の感じで作ったといいます。その後何回もテコ入れし、最後はミラー楽団のバンド・テーマにまで“昇格”したのでした。

    【解説】宮本 啓

  12. 風の想い出/渡辺貞夫 [sax]

    ナベサダの全アルバム中最も売れたといわれるのが1978年の「カリフォルニア・シャワー」で、その収録曲のひとつがこの曲です。アルバムの1曲として聴くも良し、こうして独立、ピックアップしても曲の魅力は不変です。私事ですが、1970年代~80年代にFM東京で放送されていた「渡辺貞夫マイ・ディア・ライフ」という番組で、この曲をナベサダのアルト・サックスと山下洋輔のピアノで聴いた時の興奮が忘れられないのですが。

    【解説】宮本 啓

  13. 時さえ忘れて/小池 修 [sax]

    1939年のミュージカル「トゥー・メニー・ガールズ」のナンバーで、ロレンツ・ハート(詞)とりチャード・ロジャース(曲)が作りました。このミュージカルそのものや翌年映画化されたものは、日本未公開だったこともあって殆ど知られていませんが、曲自体は多くの歌手がレパートリーに入れて有名になっています。特に57年の映画「夜の豹」でフランク・シナトラが歌ったので、さらに知られるようになりました。

    【解説】宮本 啓

  14. ミスティ/nanan [Vo,A.Gtr,Perc,Bass,Key]

    1954年に、モダン・ジャズ界できわめて個性的な存在だった黒人ピアニスト、エロール・ガーナーが作曲した美しいバラードです。後日ジョニー・バークの詞が付いて、今日では演奏と歌が同じ位の割合で披露されています。 ガーナーがシカゴからニューヨークへ向かう飛行機の中で作曲した、という有名なエピソードがありますが、窓から見た霧深き都会の光景のような曲調から生まれたフィクションのような気がしないでもありません。

    【解説】宮本 啓

  15. 恋に落ちた時/小池 修 [sax]

    1952年の映画「零号作戦」の主題歌として、エドワード・ヘイマン(詞)とヴィクター・ヤング(曲)が作りました。2年前に始まった朝鮮戦争を主要テーマにした映画でしたが、それをバックにした愛の物語が受けて、一種の恋愛映画のような印象も与えました。主題歌はその3年後に作られた映画「イスタンブール」でも使われ、特別出演したナット・キング・コールが歌ったこともあって、こちらの方が人気になった感もあります。

    【解説】宮本 啓

  16. マイ・ディア・ライフ/渡辺貞夫 [sax]

    1977年に録音され、発売されたアルバムのタイトル曲ですが、全8曲を締めくくるように最後に収録されていました。本アルバムもそれにならってエンディング曲としました。この頃ナベサダとアメリカの作曲家で演奏家(主としてピアノ)のデイヴ・グルーシンは非常に“濃い”関係にあり、ジャズに新しい風を吹き込み、フュージョンという用語に代表される若い人達にも人気のジャンルを築いていっていたことを思い出します。

    【解説】宮本 啓

■渡辺貞夫 【Sax】

1933年、栃木県生まれ。高校卒業後、上京。アルトサックスプレイヤーとして数多くのバンドのセッションを経て、1962年米国ボストンのバークリー音楽院に留学。日本を代表するトップミュージシャンとしてジャズの枠に留まらない独自の音楽性で世界を舞台に活躍。写真家としての才能も認められ6冊の写真集を出版。2005年愛知万博では政府出展事業の総合監督を務め、音楽を通して世界平和のメッセージを提唱。


■小池修 【Sax】

日野皓正グループなどを経て、SOURCE、渡辺貞夫グループ、SOLID BRASS、VALIS、香取良彦Big BAND等で活躍。また、自己のグループも、定期的にライブ活動中。SOURCE、SOLID BRASS、熱帯JAZZ楽団等のアルバムを始め、ニューミュージックやポップス (杏里、シングライクトーキング、郷ひろみ、MISIA、古内東子 etc・・・) 2000枚を超える作品に参加。また、数多くの来日ミュージシャン(スティーヴ・ガッ ド、リチャード・ティー、スタイリスティックス) 等と共演。


■nanan 【A.Gtr, Perc, Bass, Key】

吉川忠英、高水健司、浜口茂外也、山本潤子、新川 博の5人のミュージシャンによる“大人が作る大人の為の音楽”このコンセプトに基づいて作られたユニット、nanan。ゆったりとした時間を楽しむために、楽曲、テンポなどが吟味され、名うてのプレーヤー達の燻し銀のような演奏が光る。


■佐野 聡 【Trombone】

幼少のころはバイオリンをやっていたが、12歳の時にブラスバンドでトロンボーンを専攻。高校の頃から色々な楽器に興味を持ち始め、ピアノ・パーカッション・フルー ト・指笛等、節操なく手をつけ始める。大学在学中に「安全地帯」の全国ツアーに参加。以後、様々なアーティストのツアーサポートやレコーディングで活動開始。'90年前半からは、松原正樹率いるバンドTRIFORCEに参加。また、スタジオミュージシャンとして、ホーンアレンジも含めたレコーディングに数々参加し、'96年にホーンアレンジした「UA/リズム」以降の作品は数え切れない。


■吉川 忠英 【Acoustic Guitar】

現在、CM音楽やドラマのサウンドトラックや大瀧詠一、福山雅治、松任谷由実、広瀬香美、古内東子、木村佳乃、Kiroro等、多数のアーティストのレコーディングに参加。また、福山雅治、宮沢和史、大澤誉志幸、山本潤子などのライブツアーにも参加する。自身のアーティスト活動として1990年、米国Voss Recordsよりアルバム「California Roll」を発売。その他数多くのソロアルバムを制作する。現在、精力的にライブ活動や音楽誌の連載執筆なども行っている。

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