海外アーティストアンディ・ウィリアムス/ベスト・ソングス
アンディ・ウィリアムス/ベスト・ソングス
商品名 アンディ・ウィリアムス/ベスト・ソングス
発売日 2023年03月08日
商品コード DYCP-4088
JANコード 4547366596052
定価(税込) 2,200円
収録時間 73分37秒

「ある愛の詩」「ムーン・リヴァー」「いそしぎ」など、多くの人々に親しまれた名曲満載。ポピュラー・ヴォーカルの最高峰、アンディ・ウィリアムスの歌声で贈る永遠のベスト・アルバム。


歌詞・解説・対訳付(解説:岡田 了)


収録内容


  1. 慕情

    1955年に作られた映画「慕情」の主題歌でアカデミー歌曲賞に輝きました。香港を舞台に新聞記者と中国系の女医とのラヴ・ロマンスを描いた物語。主演はウィリアム・ホールデンとジェニファー・ジョーンズ。映画でもこの曲でもバラの花が象徴的に使われています。この世にただひとつの愛、アンディは雄大に力強く愛する喜びを歌っています。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  2. シャレード

    アンディの親友ヘンリー・マンシーニの作曲。1963年のオードリー・ヘップバーン主演映画の主題歌。「シャレード」とはジェスチャーのことです。スリルとサスペンスの映画で音楽はインストゥルメンタルのみでしたが、アンディは映画公開にあわせてシングル盤を発売、我が国での大ヒットにつなげています。アンディは映画のムードいっぱいに歌声を聴かせます。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  3. ムーン・リヴァー

    アンディといえばこの曲というほどに切っても切れない歌。アンディの有名なTVショーのオープニング・ソングであり、1961年の映画「ティファニーで朝食を」の主題歌。アカデミー歌曲賞を獲得、アンディはアカデミー賞授賞式でゲストとして歌っています。もちろん主演はオードリーです。ジョニー・マーサーとヘンリー・マンシーニの夢幻的な曲のムードをアンディはソフトにウォームに歌っています。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  4. いそしぎ

    1965年の映画「いそしぎ」の主題歌。ジョニー・マンデルが作曲、「慕情」で知られるポール・フランシス・ウェブスターが詞をつけたもの。主演はエリザベス・テイラーとリチャード・バートンで、微妙なおとなの恋愛模様を扱っています。映画「クレオパトラ」で恋仲になった二人が結婚してから初共演、話題となりました。アカデミー歌曲賞を受賞。アンディの名唱のひとつでアレンジも素敵です。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  5. ある愛の詩

    アンディの大ヒット曲。「愛とは決して後悔しないこと」という宣伝文句も有名になり、1971年封切りの映画も大ヒットしました。フランシス・レイの曲にカール・シグマンの詞はアカデミー作曲賞を受賞。たくさんの競作盤が発売されましたが、アンディは真摯にこの曲と向き合い、ドラマティックなアレンジともあいまって感動的なヴォーカルを聴かせます。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  6. 夏の日の恋

    マックス・スタイナーが1959年の映画「避暑地の出来事」で書いた曲であり、パーシー・フェイス楽団のバージョンが大ヒット、全米で9週間1位をとり続けました。 出演はトロイ・ドナヒュー、サンドラ・ディーで若い二人のちょっとシリアスな恋愛劇です。サントラ盤もあるのですがカヴァーしたパーシーのヒットでスタンダード曲となりました。アンディは軽やかに歌っており、まるで二人の行く末の幸運を祈るかのようです。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  7. 酒とバラの日々

    1962年の同名映画の主題歌。アルコール中毒で破滅していくカップルの物語。主演のジャック・レモンの好演が光った作品です。ジョニー・マーサーとヘンリー・マンシーニのアカデミー賞受賞コンビの歌。この歌もアカデミー歌曲賞を受賞しました。たくさんのカヴァー・バージョンが生まれていますがアンディのウォームな歌声が幸せなカップルの悲劇を際立たせます。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  8. 霧のサンフランシスコ

    トニー・ベネットの歌で1962年にグラミー賞を受賞した楽曲です。トニーとは同じレーベルに所属していたアンディも彼と自身のTVショーで共演してこの歌を一緒に披露しています。「天にものぼるケーブルカーや冷たい海や恋人の待つ私の好きな街に帰りたい」とうたうアンディの歌声はドラマティックな表現で見事です。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  9. もう離さない

    ドリフターズやエルヴィス・プレスリーに数々のヒット曲を提供している名コンビ、モルト・シューマンとドク・ポーマスによるアンディの大ヒットナンバー。1963年に全米チャート2位まで上昇、ミリオンセラーになりました。別れた恋人になお未練を残した気持ちを切々と歌うアンディが本領を発揮したヴォーカルが見所です。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  10. わたしの好きなもの

    オスカー・ハマースタインII世とリチャード・ロジャースによる大ヒットミュージカル「サウン ド・オブ・ミュージック」の挿入歌です。我が国でも映画版でジュリー・アンドリュースが歌って有名になりました。映画では嵐の夜、子供たちが家庭教師役のマリアの部屋に集まって恐ろしいとき悲しいときに好きなものを思い浮かべようという内容。この歌はアンディが自身のクリスマス・アルバムに収録し、話題を呼びました。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  11. ハッピー・ハート

    1969年にドイツのジェームス・ラストが発表した曲で「恋のダウンタウン」で有名なイギリスの歌姫ペトゥラ・クラークとアンディが取り上げ競作となりました。ともに全米イージーリスニング・チャートを上昇しましたがアンディのほうに軍配が上がったようです。 作曲者のジェームスはこの曲を足がかりにしてアメリカの音楽市場に進出しま した。アンディの「悲しみは空の彼方に」の作曲者でもあります。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  12. 恋はリズムにのせて

    ペプシコーラのCMソングが元になりフォー・シーズンズのプロデューサー、ボブ・クルーが結成したボブ・クルー・ジェネレーションでヒットしました。アンディは1967年に発表。日本での知名度は断然開きがあり、また洋楽の番組でもアンディ盤がよく紹介されたせいかアンディのヒット曲となりました。1999年にイタリア車フィアットのCMソングに再度使われリバイバル・ヒットとなりました。若さみなぎるアンディの歌声に注目です。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  13. 君の瞳に恋してる

    フォー・シーズンズのリード・ヴォーカル、フランキー・ヴァリがソロとして1967年に発表、全米2位の大ヒット曲。この曲もたくさんのカヴァーがあり、ボーイズ・タウン・ギャング、古いところではレターメンの盤も有名です。フォー・シーズンズの映画「ジャージー・ボーイズ」では愛娘の突然の死に動揺するフランキーのもとにメンバーのボブ・ゴーディオがこの曲を 持っていくという感動的な場面があります。アンディはおしゃれな感覚いっぱいに歌っています。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  14. シェルブールの雨傘

    フランス音楽界の大御所、ミシェル・ルグランが1964年同名のミュージカル映画のために書いた曲で、映画は全編セリフの代わりに歌と音楽で綴られる作品です。主演のカトリーヌ・ドヌーヴが恋人と別れるシーンでこの歌がうたわれ、人々に印象を残しました。雨傘が効果的に使われたことも話題になりました。アンディは叙情的にスイングして曲自体の良さを引き出しています。人生は哀しみです。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  15. 君住む街角

    アラン・J・ラーナーとフレデリック・ロウによる1956年の大ヒットミュージカル「マイ・フェア・レディ」の挿入歌。ブロードウェイではイライザ役はジュリー・アンドリュース、64年には映画化されアカデミー賞を受賞。オードリー・ヘップバーンの主演で我が国でも大きな話題になりました。「昨日まではただの街角だったのに、あなたが住んでいると知ってなにか天にも昇る・・」という恋心をアンディは静かに、それでいて情熱いっぱいに歌っています。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  16. ディア・ハート

    1964年のアメリカ映画「ディア・ハート」 (日本では未公開)の主題歌で、やはりヘン リー・マンシーニによる楽曲です。詞はレイ・エヴァンスとJ.リヴィングストンという有名な「枯葉」のコンビ。恋人へのわすれがたい想いを訴えた歌詞とマンシーニの美しいメロディーでアンディの大ヒットとなりました。アンディはマンシーニの曲をよく取り上げていますがこれもそのひとつ。オーソドックスな歌唱法はアンディの独壇場でしょう。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  17. ダニー・ボーイ

    アイルランド民謡「ロンドンデリーの歌」をもとにフレデリック・ウェザリーが詞をつけて「ダニー・ボーイ」として発表したものです。故郷を離れて暮す息子の無事を祈った母親の気持ちが聴くものに深い感動をあたえる歌です。アンディは真摯に敬虔な祈りをこめて母親の心情を歌い上げます。シンプルなアレンジも効果を上げています。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  18. イエスタデイ

    ご存知、ビートルズによる1965年のヒット曲。ポール・マッカートニーの作品です。彼らが 初めて弦楽四重奏の楽器を使ったことでも評判になり、全米1位を獲得しています。「昨日までのぼくは半端な人間だった」と歌われますが、弦楽器を使用したビートルズ とは違い、アンディはフルオーケストラをバックに歌っています。スタンダード曲を数多く取り上げたアンディの新境地と言えるでしょう。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  19. 輝く星座/レット・ザ・サンシャイン・イン

    フィフス・ディメンションによる1969年の大ヒット曲。ロック・ミュージカル「ヘアー」の「輝く星座」と「レット・ザ・サンシャイン・イン」の組み合わせで全米1位に輝きました。アンディも69年ごろにはすでに大物のスターになり、イメージチェンジを計画するようになりました。世はロックの時代です。そこで彼のTVショーで共演してきたオズモンド・ブラザーズとこの曲を録音しました。ちょっと背伸びをしているようなアンディです。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  20. アップ・アップ・アンド・アウェイ (ビートでジャンプ)

    この曲もフィフス・ディメンションの1967年のヒット曲。この曲は当時注目されていたソング ライター、ジミー・ウェッブによるもので、ある航空会社のCMソングに使われました。「僕と空を飛ばない美しい風船に乗って」と歌われる楽しさいっぱいな楽曲。グラミー賞の最優秀レコード賞や作品賞に輝きました。アンディはこの原曲を活かして楽しさに満ちた歌唱法を披露。軽快な歌声を聴かせてくれます。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  21. パピヨン

    スティーブ・マックイーン、ダスティン・ホフマン出演、1973年に公開された同名映画の主題歌です。絶海の孤島から脱獄を企てる無実の囚人たちを描きました。音楽は映画音楽の巨匠、ジェリー・ゴールドスミス。哀愁のあるメロディーは聴く人たちの郷愁を誘うかのように素敵です。アンディの盤は日本からのリクエストによるものでサントラではないのですが、淡々と歌う中に揺るがぬ自信を感じさせます。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  22. マイ・ウェイ

    「ダイアナ」で有名なポール・アンカがフランク・シナトラをイメージして作りました。原曲はフランスのシャンソン歌手、クロード・フランソワの手に成るもの。もちろんシナトラで1969年にヒットしています。「これまでの人生、山あり谷あり、苦い経験もしたがおおむね良きことが多かった」と歌われます。尊敬するシナトラに敬意を表すかのように、アンディもスケールの大きい歌唱を聴かせています。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  23. 野生のエルザ

    007/ジェームズ・ボンド・シリーズの音楽担当として世に出たジョン・バリーの曲です。1967年アカデミー主題歌賞と作曲賞に輝きました。アフリカの原野で展開される野生のライオン、エルザと人間の温かい交流を描いた映画は評判を呼び、原作の「野生のエルザ」はベストセラーになりました。「アフリカの草原をわたる風のように自由な子よ」アンディはコーラスを従えてのびのびと人間味あふれる歌を聴かせてくれます。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  24. モア

    1962年イタリアのドキュメンタリー監督の巨匠ヤコペッティが製作した映画「世界残酷物語」の主題歌。全編目を背けたくなるようなシーンばかりですがリズ・オルトラーニと ニーノ・オリヴェイロの美しい曲から後に英語詞がつけられ、典型的なバラードとして大いに愛されました。この曲ではアンディはリズミカルなアレンジで歌っています。この曲からアンディ・ファンになったという人が多数いますが我が国でも大いに流行りました。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了

  25. ゴッドファーザーの愛のテーマ

    マリオ・プーゾの原作に1972年、フランシス・フォード・コッポラが監督、製作した「ゴッドファーザー」の主題曲。作曲はイタリア映画音楽の重鎮ニーノ・ロータ。血なまぐさいマフィアの内実を描いた映画は大評判となりました。全編を覆う暗いムードの中で唯一 明るいシチリアのシーンで流れるメロディーが「愛のテーマ」。映画公開後に発売されたアンディの歌は競作盤が多い中、我が国でも大ヒットし忘れられない曲となりました。

    【解説】2022年11月22日 岡田 了


エンペラー・オブ・ザ・イージー・リスニング

岡田 了

アンディ・ウィリアムス(1927-2012)が亡くなったときロサンゼルス・タイムスは彼のことをキング・オブ・ザ・イージー・リスニングと追悼しました。
2012年に亡くなる少し前までミズーリ州ブランソンの自宅兼劇場「ムーン・リヴァシアター」でスタンダードや彼の往年のヒット曲を歌ってオールドファンを喜ばせ、またかつて米国の音楽業界誌「バラエティ」はアンディについて“Voice Of Sixties" (60 年代の声)と絶賛しました。ちなみに40年代はフランク・シナトラ、50年代はエルヴィス・プレスリーというようにその年代に活躍しヒット・チャートをにぎわしたアーティストを讃えたのです。
ハワード・アンドリュー・ウィリアムスは1927年12月3日にアイオワ州はウォールレークに4人兄弟の末っ子として生まれ、8歳のときからウィリアムス・ブラザーズとして地元のラジオ局に出演し人気者になりました。その間ビング・クロスビーや、ケイ・トンプソンに見出されたりしましたが、52年に兄たちの結婚などで解散、アンディはソロとしてショービジネスの世界に船出しました。 55年ケイデンス・レコードと契約、初ヒット「バタフライ」など数々のヒットに恵まれ61年にコロムビア・レコード(現ソニー ・ミュージックエンタテインメント) に移籍。「ムーン・リヴァー」「シャレード」「酒とバラ の日々」「ディア・ハート」などのヒットを飛ばし62年には自身のテレビショーが始まるという、アメリカで最も人気のあるヴォーカリストになりました。このテレビショーは日本でも放映され、我が国での人気を決定づけました。70年代に入ると「ある愛の詩」「ゴッドファーザーの愛のテーマ」と順調にヒットを続け、71年からはグラミー賞の司会も務めました。
アンディのライフタイムのレコードはゴールド・ディスク18枚、プラチナ・ディスク3枚という輝かしいものですが、プラチナ・ディスク制度ができていない時代のゴールドですので、当時もしもこの制度があったら、売り上げ枚数はもっと伸びていたといえるでしょう。2012年9月25日に惜しまれつつも旅立ったのでした。

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