ワールドミュージックTHe Best of Gospel~Oh Happy Day
THe Best of Gospel~Oh Happy Day
商品名 THe Best of Gospel~Oh Happy Day
発売日 2009年08月26日
商品コード MIWM-4055
JANコード 4571117352154
定価(税込) 2,200円
収録時間 77分42秒

沸きあがる歓びと感動!ポップ・ミュージックの母、ゴスペル。その美しき”声”と至上の”技巧”が、あなたを癒しの空間へと誘うコンピレーション・アルバム。


歌詞・対訳・解説付


収録内容


  1. ある愛の伝説 / TAKE 6

    TAKE 6は、アラバマ州で結成されたコーラスグループ。ゴスペルのベースにジャズ、R&B、ポップスまでの要素をミックスさせた聴きやすいヴォーカル・ワークが魅力で、1989年以来グラミー受賞経験も数多い。2002年のカヴァー・アルバム『ビューティフル・ワールド』に収録されていたこの曲は、ご存知スティーヴィー・ワンダーの作品。2003年度グラミー賞最優秀R&Bヴォーカル・パフォーマンス受賞曲でもある。ハーモニーとともに原曲のイメージを活かした素晴らしい仕上がりだ。

    【解説】印南敦史

  2. アメイジング・グレイス/ボーイズ・クワイアー・オブ・ハーレム(feat.ジェラルド・アルブライト)

    1968年にニューヨーク・セントラル・ハーレムで発祥し、1987年には総合的なクワイアー・グループへと成長したボーイズ・クワイアー・オブ・ハーレム。500人以上の会員を有する名門だ。誰もが聴いたことがあるに違いないこの曲は、2002年のアルバム『ザ・サウンド・オブ・ホープ』から。ジェラルド・アルブライトのサックスが、深みある楽曲に彩りを加えている。

    【解説】印南敦史

  3. ホエン・ユー・クライ / ワイナンズ(feat. ケニー・G)

    重鎮アンドレ・クラウチに才能を認められて1981年にデビューして以来、コンテンポラリー・クリスチャン・ミュージック (CCM) の確立にひと役買ったグループがワイナンズ。デトロイトの厳格なクリスチャン家庭に育った、マーヴィン、カルヴィン、ロナルド、マイケルの4兄弟である。これは1990年作『リターン』に収めた奥行きある楽曲。ゲスト参加したケニー・Gのソプラノサックスもいいムードだ。ちなみにワイナンズ家はゴスペルー家としても有名で、他にも長兄でギタリストのデイヴィッド・ワイナンズ2世、年下のビービー&シーシー・ワイナンズなど家族のほとんどがシーンで活躍している。

    【解説】印南敦史

  4. ドント・ギヴ・アップ/アンドレ・クラウチ

    で、こちらがワイナンズにいち早く注目したアンドレ・クラウチ。ロサンゼルスに生まれ、コンテンポラリー・ゴスペルの第一人者として知られる彼の持ち味は親しみやすい世界観だ。かのマイケル・ジャクソンを筆頭にR&Bアーティストの作品に関与していることからもわかるとおり、伝統的なゴスペル・マナーを踏まえたうえでポップスやR&Bのニュアンスをミックスしているのである。この1981年作『ドント・ギヴ・アップ』のタイトル曲にも、暖かな持ち味が表現されている。

    【解説】印南敦史

  5. オーヴァー・アンド・オーヴァー /マーガレット・ベル

    マーガレット・ベルは、実力派ゴスペル・シンガーとして知られるヴァネッサ・ベル・アームストロングの実妹。これは1991年にリリースされた唯一のアルバム『オーヴァー・アンド・オーヴァー』からのタイトル・トラックだ。ブラック・コンテンポラリーにも通じるサウンド・プロダクションをバックに、派手ではないが包容力と落ち着きのあるヴォーカルを聴かせてくれる。

    【解説】印南敦史

  6. 愛しのセイディ/スピナーズ

    デトロイト出身のスピナーズは、ブラック・ミュージック・シーンを代表するコーラス・グループ。初期は地元のモータウン・レーベルで活動していたが、70年代初頭にアトランティック・レーベルに移籍してから本領を発揮しはじめた。1974年のアルバム『新しき夜明け』から生まれたこの曲は、翌年にシングル・カットされて大ヒットしたナンバー。1993年の『13プレイ』で、R.ケリーもカヴァーしていた。

    【解説】印南敦史

  7. ユー・ウィル・ネヴァー・ビー・ザ・セイム/オーランダ・ドレイパー&ジ・アソシエイツ

    ヴォーカリストのオーランダ・ドレイパーが、大学在学中に結成したゴスペル・コーラス・グループがジ・アソシエイツ。クワイアーの広がりが圧倒的なこの曲は、1998年の『リフレクションズ』収録曲。残念ながらオーランダはこの年の7月、34歳の若さで世を去ったが、アルバムは1999年度グラミー賞でベスト・ゴスペルクワイアー/コーラス・アルバムを受賞した。

    【解説】印南敦史

  8. ギヴ・イット・オール・ユー・ガット/マーシャ・ハインズ

    R&Bシンガーとして数々のヒットを放ったデニ・ハインズの母親であり、70年代には『ヘアー』などのミュージカルでも活躍したマーシャ・ハインズ。これは1994年のアルバム『ライト・ヒア・アンド・ナウ』収録曲。ゴスペルらしい躍動感に満ちた、パワフルなトラックだ。

    【解説】印南敦史

  9. セイヴ・ザ・チルドレン/シャーリー・マードック

    シャーリー・マードックは、オハイオ・ファンクの重鎮、ロジャー・トラウトマン一派として1986年にアルバム・デビューしたシンガー。ややハスキーな声質を活かした、情熱的な歌を聴かせてくれる。この曲は、1991年作『レット・ゼア・ビー・ラヴ』収録曲。クワイアーとの絶妙なやりとりが聴きどころだ。

    【解説】印南敦史

  10. イッツ・ノット・オーヴァー / カレン・クラーク・シェアード

    5人姉妹の名門グループであるザ・クラーク・シスターズに7歳で加わり、1997年からソロへ。カレン・クラーク・シェアードは以後もコンスタントに秀作をリリースしてきた。これは2006年の近作『イッツ・ノッ ト・オーヴァー』のタイトル・トラック。シーンを牽引する重要人物ならではの、熱く包容力に満ちたヴォーカルを味わえる

    【解説】印南敦史

  11. ナチュラル・ウーマン/アレサ・フランクリン

    有名なバプテスト牧師のC.L.フランクリンを父に持つアレサ・フランクリンは、1942年メンフィス生まれ。9歳から父の聖歌隊で歌い、12歳でソロとなり、14歳でデビューを果たした。コロムビア在籍時は伸び悩んだが、1966年にアトランティックレーベルに移籍してから急成長。ゴスペルのベースを保ちながらもジャンルの枠を柔軟に飛び越える感覚は、白人リスナーをも魅了。アトランティックに在籍した14年間に「リスペクト」、「チェインズ・オブ・フールズ」、「シンク」など数多くの名曲を残している。1968年作『レディ・ソウル』から生まれたこの楽曲も、絶対に外せない名曲中の名曲だ。

    【解説】印南敦史

  12. 世界は愛を求めてる / フォンテラ・バス

    ジャズ・トランペット奏者レスター・ボウイの妻でもあるフォンテラ・バスは、セント・ルイス出身のシンガー/ピアニスト/オルガニスト。母親はクララ・ウォード・ゴスペル・トゥループのメンバーで、自らも地元のクワイアーで歌っていたというだけあって歌唱力は抜群だ。ここに収められているのは、1995年のゴスペル作品『ノー・ウェイズ・タイアード』収録曲。ゆったりとした広がりと落ち着きは、ヴェテランならでは。

    【解説】印南敦史

  13. モア・トゥデイ・ザン・イエスタデイ/カンパニー

    ステファニー・ミルズのミュージカル・ディレクターとして才覚を発揮し、以後もプロデューサーとしてクラーク・シスターズ、カーク・フランクリン以下数々の作品に関与してきたドナルド・ローレンス。トラ イ・シティ・シンガーズを大成功に導いた人物でもある。1994年にアルバム『デヴォーション』でデビューしたカンパニーは、そんな彼が在籍していたグループ。ブラック・コンテンポラリー・テイストのサウンド・プロダクションも心地よいこの楽曲は、同作に収録されていたスロウ・ナンバー。きわめて誠実なアプローチだ。

    【解説】印南敦史

  14. ハッピー・デイ/ビービー・ワイナンズ

    ワイナンズの項でも触れたとおり、ビービーはデトロイトのワイナンズ・ファミリーの一員。1997年からソロとして活動を開始した。これは、その出発点でもあった1997年リリースのファーストソロ『ビービー・ワイナンズ』収録曲。言わずと知れた名曲中の名曲だが、クワイアーをバックに余裕のヴォーカル能力を発揮してしまうあたり、さすがの血筋のよさだ。

    【解説】印南敦史

  15. きみの友だち (ライヴ) / ダニー・ハサウェイ

    ダニー・ハサウェイは1945年イリノイ州シカゴ生まれ。裕福な家庭に育ち、恵まれた環境で幼少時からピアノを学び、教会で歌っていた。ハワード大学を首席で卒業するほどの優等生であり、クラシックの基盤も備えている。というだけあって、彼の作品はソウル、ジャズ、ゴスペル、クラシックと様々な音楽の影響を感じさせる。この曲は、1972年の名作『ライヴ』収録曲。キャロル・キングのヒットでもおなじみのナンバーだが、そちらとはまた異なったゴスペル・フレイヴァー満載の展開になっている。

    【解説】印南敦史

  16. ハレルヤ! / チャカ・カーン、パティ・オースティン、TAKE 6、ジョー・サンプル他

    ラストを締めくくるのは、ブラック・ミュージック界の重鎮たちがずらりと顔を揃えた豪華プロジェクト。高揚感に満ちたおなじみの楽曲を、熱く感動的に歌い上げている。

    【解説】印南敦史


歌詞・対訳はオリジナル作品から転載しており、楽曲によっては掲載されたものと一部異なる歌唱と なっている場合がございます。予めご了承ください。

一部マスター・テープに起因するノイズや歪みなどが生じる場合があります。予めご了承ください。

印南敦史

ここ数年はずいぶん浸透してきたというもの、もともとが宗教音楽であるゴスペルには、まだまだ近寄りがたい印象があるかもしれない。けれど、心配はご無用。純粋に音楽として捉えてみても、他の音楽にはない独特の魅力を探し出せるからだ。リード・ヴォーカリストとコーラスとの間でやりとりされるコール&レスポンス、高揚感に満ちた曲調などがそれだが、つまりは理屈で武装するよりも聴いてみることがいちばん。そうすれば必ずニュアンスを受け止められ、いつしか魅力にどっぷりとはまっているはずだ。
というわけで、王道の楽曲からR&Bリスナーにも刺さるコンテンポラリー・ゴスペルまでがバランスよく並んだこのコンピレーション、まさに「入り口」としては最適。好きな曲を探し出して、そこからさらに奥に進んでみるのもいいだろう。

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